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巡航・降下

初心者向け交信例等

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初心者歓迎イベント
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巡航

無事に離陸して上昇し、コントロールにハンドオフされると、続いて巡航です。FMSを使える場合、巡航中はあまりやることはありませんので、ほっと一息つけるところでもあります。
ただそのため、管制官からの呼び出しを聞き逃してしまう可能性も高まります。あまり気を緩めすぎないようにしましょう。

巡航中であっても、離席する場合は管制官に許可を求める必要があります。
※緊急時などはその限りではありません。

また、他のトラフィックと飛行経路が被った場合は、エンルートを飛行中でも突如レーダーベクターや速度調整が開始されることもあります

指示を聞き漏らさないよう気をつけてください。
直行指示があればすぐに従えるよう、今自分がどこを飛んでいるのか気にしておきましょう。

そして巡航中は、降下やアプローチの準備をする絶好の機会です。到着空港の天候やATISを調べ、使用滑走路及びIAPやSTARを予測し、その高度制限や速度制限を確認しましょう。気象情報は世界の空港の天気 (METAR, TAF)から得ることも出来ます。
ただし空港によってはMETARが提供されていない時間帯があります。そのような場合は古い情報を見るしかないわけですが、多くの気象ソフトは近くの空港のMETARを参考にして気象を自動生成するため、古いMETARとフライトシミュレーター上の気象状態が必ずしも一致しないことを頭に入れておいてください。

フライトシミュレーター上の天気は「Condition」タブに空港のICAOコードを入力することでみることができます。(AS for P3Dv4の場合。他のソフトでも同様の機能があると思いますので調べてみてください。)

また、大抵の気象ソフトは天気の自動生成をオフにすることもできます。
オフにすることでMETARと一致するというメリットはありますが、近くに24時間METARが更新される空港がある場合、突然天気が変わってしまうなどのデメリットもあるので気をつけましょう。

コントロール交信例

アプローチからコントロールへハンドオフされた時のイニシャルコンタクト
ANA79
ANA79

Tokyo Control, ANA79, leaving FL151 for FL170.
東京コントロール、ANA79です。FL151を通過しFL170へ向けて上昇中です。

RJTG_CTR
RJTG_CTR

ANA79, Tokyo Control, recleared direct YTE. Climb and maintain FL330.
ANA79、東京コントロールです。山形VORへ直行し、FL330まで上昇してください。

ANA79
ANA79

Direct YTE, climb and maintain FL330, ANA79.

コントロールからコントロールへのハンドオフ
RJTG_CTR
RJTG_CTR

ANA79, contact Sapporo Control 119.3.
ANA79、札幌コントロールに119.3でコンタクトしてください。

ANA79
ANA79

Contact Sapporo Control 119.3, ANA79.

ANA79
ANA79

Sapporo Control, ANA79, maintaining FL330.
札幌コントロール、ANA79です。FL330を維持しています。

札幌コントロールにコンタクトします。

RJCG_CTR
RJCG_CTR

ANA79, Sapporo Control, roger.

「Roger」とだけ言われたときは返信する必要はありません。

コントロールからコントロールにハンドオフされた時もイニシャルコンタクトで高度報告が必要です。基本的には次のように報告するといいでしょう。

  • 巡航高度を維持しているとき→maintaining(高度)
  • 上昇/降下中のとき→leaving(現在高度)for(指示された高度)

間違っても巡航高度を維持しているときに、「leavingいくついくつ」と言ってはいけません。管制官から確認されます。

降下

降下開始前におよそ270~280ktまで減速し、降下中は概ねその速度を維持するように降下しています。300kt前後までスピードが出てしまうようであればスピードブレーキを使用するなどして減速しましょう。また、高高度を巡航していてそもそも270ktも出ていないような場合は、そのままの速度で降下開始しても問題ないでしょう。
10,000ft以下では250ktの速度制限がありますので、11,000ftを過ぎたら降下率を下げ、スピードを落とします。

なお、降下時の速度が速すぎると、管制官の予測よりも大幅に降下が遅れる場合があります。その場合は後の降下がきつくなったり、遠回りをしながら降下することになったりします。どうしても高い速度を維持したまま降下したい場合は管制官にその旨リクエストして、しっかり意思疎通しましょう。(前方にトラフィックがいる場合は許可されないこともありますので、そのことを忘れないでください。)

降下で使われる用語解説

Descend and maintain [高度]

指示された高度まで降下します。
Descend and maintainの用語で指示された場合は、遅滞なく降下を開始します。
「T/D(降下開始点)まで時間あるからしばらく今の高度を維持してよう」といったことはできません。

Descend at pilot’s discretion maintain [高度]

パイロットの判断で降下を開始し、指定された高度までの降下します。
基本的にはT/Dで降下を初めて差し支えないでしょう。

Descend to reach [高度]by [FIX、VOR等]

指示された場所までに、指示された高度まで降下します。
この指示も「Descend at pilot’s discretion maintain」と同じで、すぐに降下を開始する必要はありません。降下開始地点はパイロットが判断しますが、指示された場所で指示された高度まで降下が完了している必要があります。(もちろんすぐに降下を始めても問題ありません。)
FMS搭載機の場合は、FMSに高度制限を入力することで降下開始地点を計算してくれるものが多いです。

Cross [FIX、VOR等] at (or below/above) [高度]

指示されたFIX、VOR等を、指示された高度(以下/以上)で通過せよという高度制限の指示です。
例えば「cross SINGU at FL180」であれば「SINGUをFL180で通過」
「cross OHDAI at or below 13,000」であれば「OHDAIを13,000ft以下で通過」
「cross OHDAI at or above 13,000」であれば「OHDAIを13,000ft以上で通過せよ」ということになります。
この指示は上記の降下の指示と組み合わせて使用されることがほとんどです。(現実には上昇時も使われますが、VATSIMではほぼ皆無です。)

RJCG_CTR
RJCG_CTR

ANA79, descend to reach FL170 by NAVER, cross OHMAR at or above FL250.
ANA79、OHMARをFL250以上で通過し、NAVERをFL170で通過できるようにパイロット判断で降下してください。

ANA79
ANA79

Descend to reach FL170 by NAVER, cross OHMAR at or above FL250, ANA79.

巡航時のチェックリスト

  • 常に管制官からの指示に備える
  • 降下及びアプローチの準備

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