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レーダーベクター

この記事は「Reverse Green」で公開されていたものです。

レーダーベクター開始地点

原則として、アプローチの空域内での飛行についてのみレーダーベクター等の指示を出せます。空域外の飛行コースに干渉するのは越権行為になってしまいます。
従って到着機については、アプローチ空域の境界線を越え、かつアプローチ空域の天井以下に進入した後の飛行コースについての指示のみ発出することが可能です。

RJFF_APP
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(10,000ft以下を飛行中の航空機に対して)Leave OMUTA heading 310, vector to ILS RWY16 final approach course.

Depart [場所] HDGの用語は現在は使いません。

コントロールとの間で別途調整を行った場合はこの限りではありませんが、OJT中は原則としてこれを守りましょう。

また、航空機が現在自分の担当空域外を飛行していることその他の理由でレーダーベクターの開始が遅れる場合は、その旨を通報するとパイロットからも分かりやすく対応が容易になります。

RJFF_APP
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Expect vector to ILS RWY16 final approach course, stand by radar vector for 10NM.

パイロットへの情報提供を充分に行わないと、あとから無線で管制官のインテンションについて質問を受ける場合もあり、その分交信量が増加することになります。忙しいときには特に、全体としての交信量をいかに少なくするかも大事になってきますので、早いうちから意識して練習しましょう。

開始の宣言

レーダーベクターの開始を宣言します。「vector to 誘導目標」「vector for 誘導目的」の用語を使用します。

RJFF_APP
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Vector to ILS RWY16 final approach course.

RJFF_APP
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Vector for visual approach RWY34.

RJTT_APP
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Vector for Highway Visual RWY34R approach.

RJFF_APP
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Vector to MALTS for ILS RWY16 approach.

なお、アプローチタイプをパイロットが知っていることが明らかな場合(ATISで示されているアプローチタイプが1つだけで、かつパイロットがATIS受領報告を行った場合等)は、アプローチタイプの通報を省略することが出来ます

RJFF_APP
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Vector to final approach course.

ただATIS受領報告を行ったVATSIMパイロットが、必ずしもATISをまともに読んでいるとは限らない点には注意すべきでしょう。

レーダーベクターで便利なツール

アンカー

当該機から特定の場所までの直線距離、その時の速度で特定の場所まで一直線に飛んでいった場合の所要時間、当該機から特定の場所がどの方位にあるか、を表示してくれます。

まず航空機を選択、コマンドラインに.an(またはShift+F1を押すと自動的に.ANと入力されます。)、特定の場所(FIXやVOR、空港のICAOコード等)を入力したらASELキーを押すと、アンカーが表示されます。
アンカーを消したい場合は、航空機を選択、.anのあとなにも入力せずにASELを押します。

セパレーションリンク

2機の航空機間の直線距離を表示してくれます。
まず片方の航空機を選択、Shift+Altを押しながらもう片方の航空機をクリックします。

ただし、セパレーションリンクは1機に対して1つしか設定できません。従って3機並んだ航空機のそれぞれの間隔を表示させたい場合は、まず1番目の航空機を選択してShift+Alt+2番目の航空機をクリック、その後2番目の航空機を選択してShift+Alt+3番目の航空機をクリック、という風にしてやる必要があります。
こうすると1番目の航空機に1つ、2番目の航空機に1つのセパレーションリンクが設定されている状態となり、さらに後続機が進入してきたら3番目の航空機に対してセパレーションリンクを設定することで、3番目と4番目の航空機の間隔を表示させることが出来ます。

セパレーションリンクを消したい場合は、まずセパレーションリンクを設定している航空機を選択して、Shift+Alt+リンク設定先の航空機をクリックします。
したがって、セパレーションリンクを設定している航空機を把握していないとリンク削除に手間取ることになります。
基本的には先行機をまず選択するようにしておくと、リンクを設定するときも削除するときも分かりやすくなります。

レーダーベクターの勘所

まず、レーダーベクターについて、これが絶対、というものは存在しません。決められたルールの中で、各々の管制官が工夫しながら経路を設定します。また、経路設定にもよりますが、STARと同等、あるいはそれ以上に効率的な経路でレーダーベクターするのは困難な場合も多いです。
効率性をないがしろにすると後から続々とやってくる進入機を(着陸させる前に)ため込んでしまい、管制の許容量を超えることにもなり得ますが、あまり効率性を意識しすぎると、無理な経路設定によりかえってパイロットに負担を与えたり、進入のやり直しにも繋がりかねません。
無理なく誘導でき、その中で効率的な経路設定をする必要がありますので、例えばOJT中や慣れない空域では、最初は大回りで誘導し、感覚を掴みながら徐々に効率性を上げていくなどの対処が必要になります。

間隔調整

さて、まず進入してきた航空機は速い速度で飛んでいます。10,000ft以上では通常特に速度制限もなく、機種やバーチャルパイロットの速度に対する考え方の違いから、航空機は実にバラバラな速度で飛来します。
10,000ft以下では250ktの速度制限がありますが、それでも上空を飛んでいるというだけでGSはIASよりも速くなり、風が強い日等は250kt以下で飛んでいるにもかかわらずGSが300ktを超えることも想定されます。
そのような状態から徐々に速度を落とし、前方を飛んでいる進入機は、後続機に比べて遙かに遅い速度で飛行することになります。
したがって、高高度飛行中に距離を詰めて、それを最終進入まで維持させるという様な誘導は、あまり現実的ではありません

ではどのようにしたら良いでしょうか。
まず進入してきた時点では、ルールで規定されているため最低でも10NMは間隔が空いているはずです。上述の通り、これを「レーダーベクターの最低間隔は5NMだから」とぐんぐん詰めていく必要はありません。特に高高度を飛行している場合は、この後先行機が減速していくため、事前に対処しておかなければあっという間に距離が詰まってしまいます。
経路や空域の広さ、混雑具合にもよりますが、なるべく10~15NM程度の間隔を保持させたまま誘導すると良いでしょう。

10,000ft以下まで降下すると、おおよそではありますが航空機の速度差は小さくなっていき、間隔調整もしやすくなります。
さらに降下させ、ファイナルに近づけていく段階で徐々に間隔を詰めていきます。先行機よりも手前で後続機を旋回させたりして、10NM程度の間隔を目安に誘導していきます。
ただし、この段階で5NMまで近付けるのはあまりお勧め出来ません。この後の最終進入では、先行機はさらに速度を落とします。最終進入時の速度というのはこれまたパイロットの考え方や機種によってバラツキが生じやすく、先行機が遅かったり後続機が速かったりすると、一瞬でゴーアラウンドさせなければいけないような距離まで接近されてしまいます。

したがって、管理人の場合はどんなに詰めるときでも、後続機が最終進入に入るくらいまでは先行機との間に7NM程度の間隔を保持するよう誘導します。

スピードコントロール

ここで勘のいい人は、速度がばらつくならこちらから指示して速度を揃え、間隔を詰めていけば良いのでは?と思うかもしれません。
でも実は、上の解説はスピードコントロール(スピコン)をする前提で距離の目安を示しています。逆に言うと、スピコンをする場合でもある程度間隔を空けておかないと、結局詰まりすぎてしまうということです。

飛行機が速度を落とすのにはとても時間がかかります。また、機種やアドオンによって、ペイロードによって、減速度はマチマチです。降下しながらでは全然速度が落ちないこともあります。
さらにVATSIMの場合、使用するウェザーソフトによって気象条件が大きく異なります。上空の風速の違いは凄まじいです。風速の違いは減速度にも影響を及ぼします。
こういった環境での速度調整は、使わなければ交通の流れを著しく乱しますが、一方使ったとしてもリアルほどの効果は得られません。ただ、上でも書いていますが速度調整は必要な技術です。使わなければ「気付いたら滅茶苦茶間隔が詰まっていた」とか「間が空きすぎて後続機に影響が出た」みたいな事態を引き起こします。
レーダー画面を見るときはどうしても方位に気がいってしまい、速度はおろか高度にも気が回らなかったりもしますが、対地速度の表示に気を配らなければ多量のトラフィックを捌くことは出来ません。頑張って練習しましょう。

順番の決定

トラフィックは別々の方向からもやってきます。少なくとも滑走路が1本しか無い場合は、これらを1列に並べる必要があります。
これに際して、まずは進入の順番を決めておく必要があります。

これもまた絶対の正解があるわけではないので、なかなか解説するのも難しいのですが、速度を考慮しつつ、各機の航跡をイメージします。
合流地点で意外と前、或いは後ろとの間隔が詰まってしまうこともあるでしょうから、その時の反省を常に次回に生かしていくことも必要になります。

旋回させる角度が大きくなるにつれて所要時間も増える点は意識すべきでしょう。事前に前方機に少し近付けておいて、大きく旋回している間にほどよい距離が空くようにします。で、意外とOJT中出来てない人が多いんですが、別方向から来るトラフィックを隊列に合流させるためには、当然事前に空間を空けておく必要があります
1番目と3番目の間に10NMしか空いていなければ、2番目が合流した時点でもう余裕が全く無くなってしまいますし、間隔が10NMを割り込んでいれば2番目を合流させることすら出来なくなってしまいます。
1機隊列の間に割り込ませる場合、意外と大きな空間が必要であることに注意してください。

進入順の変更

さて、いざ順番を決めて誘導していっても、「これ順番逆の方がよかったな!」と途中で思うこともあるでしょう。しかし、そこから前後を入れ替えるのは、余程のことがない限りは現実的ではありません。
失敗は失敗として次回の参考にし、当該機については(遠回りや大きな速度調整が必要になったとしても)事前に決めた順番通りになるよう誘導しましょう。1機遠回りさせるとその後続機についても遠回りさせることになるため、誘導経路が外側に膨らんでしまうことになりますが、それはもう諦めるしかありません。
じわじわと前方機との間隔を詰めて、徐々に経路を修正していきます。

降下指示

レーダーベクターとともになかなか難しいのが降下指示です。
上述の通り降下性能は機種やアドオンによって様々で、ペイロードや風、速度等の影響も大きく受けます。
さらに早すぎる降下は所要時間や燃料消費量の増大を招き、逆に降下が遅すぎると着陸出来ずに進入復行となります。
したがって、適当ではなく、ある程度降下のタイミングを計算しなければなりません。

さて、降下にかかる距離を算定するのに役立つ目安の数値があります。
ジェット旅客機の場合、737でも777でも747でもA320でも、1,500ft/minを参考数値として利用出来ます。風や速度の影響が少なく、なかなか降下しない機種でも1,500ft/minであればなんとかクリア出来ますし、747のようにぐんぐん降りられる機種でも1,500ft/minくらいであれば充分許容可能です。

で、ベクターラインをレーダー画面に表示させることで、1,500ft/minを最大限楽に活用出来ます。
ベクターラインとは、自分が持っている航空機の進行方向に向かって、ターゲットシンボルから延びる線のことです。TowerモードやARTSモードでは使用できません。また、自分が持っていないといけないので、オブザーブ中には使用できません

そして、このターゲットシンボルから延びる線の長さを任意に設定することが出来ます。
単位はNMと分から選べ、数値は任意のものを設定できます。
ですので、例えばベクターラインの長さを1分に設定しておけば、ベクターラインの先端までの距離でおよそ1,500ft倍の距離で3,000ft降りられると簡単に分かるわけです。

どうしてもARTSモードが良い!という人は対地速度から計算します。といっても精密に答えを出す必要は無いので、ざっくり目安を覚えましょう。
1kt=1NM/hですから、GS240ktで飛んでいる飛行機は1分間に4NM進みます。したがって4NMでおよそ1,500ft、28NMでおよそ10,000ftの降下が可能です。
GS300ktであれば5NMでおよそ1,500ft、35NMでおよそ10,000ft
GS360ktであれば6NMでおよそ1,500ft、42NMでおよそ10,000ft
の降下になります。

これらの計算には、減速に必要な距離が含まれていない点に注意してください。

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