OJTを始める前に

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筆記試験に合格すれば、いよいよソロトレーニング開始です。
ですがこのソロトレーニングはたった30日しかありません。(延長講習を受けても最大で90日まで)
VATSIM管制の勉強はOJTでしか出来ないと思われている方が多いですが、期間前にできることはたくさんあります。
ソロトレーニング期間を有意義に使うためにも、期間前をどのようにすごせばいいのか、私が実際にやってたことや私なりの考えをまとめてみました。

あくまで一VATSIM管制官としての意見です。参考程度に考えていただければと思います。

心構え的な何か

先ほども述べた通り、ソロトレーニング期間は30日しかありません。
このたった30日の間にレーティング取得に必要な知識と技量を身に付け、実技試験に合格しなければなりません。
バーチャルとはいえこの実技試験は甘くはなく、おそらく合格する方よりも落ちる方の方が大多数です。(S3OJTで一度だけ延長講習をしましたが、筆者はC1までの実技試験をすべて一発で合格しています。)
「ソロトレーニング期間が始まってから教えてもらえばいいや」なんて甘い考えではなく、「期間前に自分で勉強できることは勉強してOJTに臨む」という心構えを持っていただければOJTもスムーズに進むことでしょう。

基本的な用語はある程度喋れるようにする

OJTを進めていけば分かると思いますが、多数のトラフィックが集中しているような状況では、一つのことに集中しがちです。
そんな状況下で基本的な管制用語をメモを見て喋るようでは、メモを見るという余計なタスクが増えてしまいそれだけキャパが狭くなってしまいます。
またメモを見ずに喋ることができたとしても、それがもたついているようでは、それだけ通信を占有してしまいこれもまたキャパを狭めてしまうことになります。

ですからOJTを始める前に、CRCに載っているような基本的な用語はスムーズに喋れるように練習することは大変重要なことなのです。
筆者はS2OJT前に、CRCの用語の発声練習とVFR交信例の図を見るだけで例文が出てくるようにしてから初回講習に臨みました。

積極的にオブザーブする

これについては完全に運なのですが、他のOJT生が管制をしていれば積極的にオブザーブしてみてください。
特にトラフィックが集中しているときに、第三者として覗いてみると冷静に考える余裕があり、自分だったらどう指示するかなど色々と考えながら見学することができます。
ここで大事なのは、ただ他人のOJTを見るのではなく、思考を巡らせながら見るということです。
ただ見るだけでは何の勉強にもなりません。

根拠に注意して

今日ではインターネットという文明の利器のおかげで、様々なことを調べることができるようになりました。言うまでもないですが、その中には誤った情報が出てくる場合もあります。
自分で気になったことを調べる時はもちろんですが、OJT中に他のVATSIMメンバーの管制をオブザーブしたり、アドバイスを貰ってそれを実践しようとする前に、一度そのことが本当に正しいのかどうか信頼のおける文書で探してみることをお勧めします。
ここでの信頼のおける文書とは、VATJPNのCRCや管制方式基準、また国土交通省が公開しているAIPなどのことを指します。
それでも答えが見つからなかったときは、監督のC1やCTTに聞いてみてください。
なお、筆者のように馬鹿みたいに細かいことまで調べる必要は全くありません(笑)

監督をしている際、訓練生がどうしてその指示が使えるのかを分からずに指示を出している場面が少なくありません。
アドバイスなどをすべて疑えという意味で書いているわけではありませんが、根拠のないものには少なくとも注意を払うべきです。
私自身、監督をしているときは根拠がない指摘はしないように心がけていますし、本サイトでもなるべく信頼のおける文書をもとに作成をしています。

最後に

ここまで読んでくださって、実践してくださった方はもうOJTの準備は完璧だと言って差し支えないでしょう。
ここまで来たら怖いものはありません。いよいよOJT本番です。
CTRを除けばOJT以外で負荷の高い管制をする機会はそう多くありませんから、ぜひ思う存分OJTを楽しんでいただければと思います。

ちなみに、レーティングを取得してもVATSIM管制のお勉強は終了ではありません。むしろスタートラインにたっただけです。
ですがOJTを乗り越えれた方ならこの先もうまくやっていけると思います。
みなさんと一緒に管制ができる日を楽しみにしております。

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